虫歯の始まりと進行|むし歯のお話
2021年2月20日
こんにちは。
東急田園都市線「二子玉川」駅玉川から徒歩7分にある玉川中央歯科クリニックです。
虫歯は痛い、しみるといったイメージを持っている方もたくさんいると思います。
でも実は、痛みやしみる感じがなくても虫歯ができていることはあります。
今回は虫歯の始まりと進行についてお話します。
虫歯ができるわけ
虫歯はお口の中に住みついている細菌が引き起こす病気です。
虫歯菌は食べ物や飲み物に含まれている糖分をエサとして増えたり歯垢を作ったりするほか、酸も作り出します。
酸は色々なものを溶かす力があります。歯も酸に触れると少しずつ歯の中のカルシウムやリンが溶けていきます。
お口の中からすぐに糖分がなくなって虫歯菌が活動を止めれば、だ液の力で歯から溶け出したカルシウムやリンを取り戻すことができます。
でも、お口の中に長く糖分が残っていると、虫歯菌は酸をたくさん作って歯を溶かしていき、だ液の力ではもとに戻せなくなってしまいます。
こうして歯が溶けていくと、虫歯ができてしまうのです。
虫歯の段階ごとの説明
・初期むし歯:不透明な歯の色に
歯からカルシウムやリンが溶け出して、歯の表面の結晶が少し崩れた段階。
歯に穴は開いていませんが、歯が不透明な白色になります。
表面が溶かされているだけなので、まだ痛みやしみるなどの症状はありません。
フッ素を塗ったりしっかり歯を磨いて、歯から失われた成分を取り戻すだけで元通りに治せます。
・削って詰める小さなむし歯
虫歯菌の酸によって歯が溶け続けて、歯の表面のエナメル質が割れて穴が開いた段階です。
歯の悪くなった部分を削って、詰め物をします。
前歯など目立つところには白いレジンを詰めれば、目立たないように治療ができます。
・削って詰めたりかぶせる大きな虫歯
虫歯の穴が大きくなってしまうと、直接穴に詰めるだけでは取れやすくなってしまいます。
その場合は、虫歯の悪くなったところを取り除いて、歯の型を取り、型に合わせて詰め物や被せ物を作ってそれを歯に取りつけます。
・歯の奥の神経まで届いた大きな虫歯
虫歯が歯の神経まで届いてしまったら、虫歯に感染している歯の神経を丁寧に取り除いて、その穴をきれいにしてから詰め物をします。たいていの場合、この段階では歯の形が大きく崩れているので、歯の型を取って被せ物を作り、歯に取りつけます。
・歯を抜くほどの大きな虫歯
虫歯が進んで歯が崩れ、歯の中の神経は細菌に感染して死んでしまい、歯ぐきや頬などが痛んだり、副鼻腔炎などを起こすまで悪化した虫歯です。
放っておくと細菌が広がって、お口だけでなく全身の健康まで影響してしまいます。
歯を抜いてしまった場合は、ブリッジや部分入れ歯、インプラントなどで治療をします。
虫歯ができたらどうしたらいい?
虫歯の段階を見ると、治療を始めるのが早ければ早いほど、簡単な治療ですぐに治せるようになることがわかると思います。
「虫歯ができた」と気づいたり、「歯がしみる」と感じたり、違和感に気がついたら、できるだけ早めに治療にお越しください。
当院では、大きな虫歯ができていても怒ったり責めることはしません。安心してご相談ください。