定期検診に通って下さるようお願いしております
若い世代でも見逃せない歯の問題
歯医者への訪問が久しぶりの20代や30代の方々の中には、1~2本の歯が欠けている、または治療が中途半端な状態の方がいます。
意外に思われるかもしれませんが、彼らが当クリニックを訪れる理由は、欠けた歯の痛みではなく、実はその反対側の歯の痛みが多いのです。
これは、欠けた歯の隣の歯がその空きスペースに向かって傾き、時間をかけて歯の軸がずれていくためです。
また、反対側の歯もスペースを埋めるように長くなります。
このような現象は、体が空きスペースを自然に埋めようとする防御反応の一つです。
結果として、咬み合わせが大きく乱れ、全体のバランスが崩れます。
時間が経つにつれて、この変化はゆっくり進むため、すぐには痛みや違和感を感じないことが多いです。
そのため、人は徐々にこの変化に慣れ、自分は正常に咬めていると誤解することがあります。
咬み合わせの乱れがもたらす意外な影響
咬み合わせが乱れていると、食事中や重い物を持つ際に、失われた歯の位置に力をうまく分配できず、他の歯や顎に過剰な負担がかかります。
この結果、顎の痛みや他の歯の問題が生じ、最悪の場合、「朝起きたら歯が割れていた」という事態にも。
さらに、肩こり、偏頭痛、腰痛、耳鳴り、胃腸障害など全身にわたる不調の原因にもなります。
特に20代前半では、身体の免疫力がまだ高く、咬みしめる機会も少ないため、問題が表面化しにくいです。
しかし、歯の問題は徐々に進行し、身体の歪みを引き起こします。
30代~40代になっても「気のせい」と放置してしまうと、問題はさらに深刻化。
始めは簡単な治療で済んだはずが、徐々に咬み合わせが大きくずれ、結果的には矯正治療が必要になることも。
さらに、適切に咬めないと唾液の分泌が減り、虫歯や歯周病、糖尿病のリスクが高まります。
それに、肩こりを解消するために追加で治療費が発生することも。
これらを避けるためには、早期の段階での治療が非常に重要です。
「大丈夫」と思って問題を放置していると、将来的に大変なことに。
健康寿命を延ばし、将来も自分の歯でしっかり咬めるように、今から行動を起こしましょう。
定期検診は、将来の健康への投資です。
正しい咬み合わせは、身体全体の健康を支えることができます。