コラム

歯のことQ&A歯のことQ&A

虫歯になっていなくても歯が痛む事はありますか?

“非歯原性歯痛”という言葉を聞いた事はありますか?
 
漢字がずらっと並んでいますが、わかりやすく言うと“歯が原因ではない歯の痛み”なんです。
ニュースでも度々取り上げられている為、耳にした事があるかもしれませんね。
歯が原因の痛みといえば“虫歯”ですが、歯が原因ではない痛みとはどんなものでしょうか?
 
私達が毎日、患者様のお口を診ていて「最近多いな」と感じるのは、上下の歯を強く当てすぎていて歯に違和感や痛みが出てしまうケースです。
つまり“噛みしめ”ですね。
自分では「そんなに噛みしめてないのにな、、、」と思っていても、実は就寝中に
無意識に噛みしめていたりするんです。
 
朝起きると歯がじんわり痛いなんて事はありませんか?
まさにそれです!
 
このような場合は歯医者さんでマウスピースを作って就寝中の噛みしめを予防しましょう。
また、パソコン等集中する作業を長時間した後に歯が痛む時は、作業途中でストレッチ休憩をして身体の力を抜いてみるのもオススメの方法です。

 
ところで、痛みが出る以外にもなにか問題があるのでしょうか?
なんと!噛みしめによって歯を支えている顎の骨が溶けてしまい、歯周病が進行してしまうんです。
具体的にはお食事の際、歯がぐらついて痛み、お肉やおせんべい等歯ごたえのある食べ物が噛めなくなってしまいます。
噛みしめは生活習慣を改善したり、歯医者さんで診てもらう事で予防ができます。

 
いくつになっても美味しくお食事ができるように、「痛い!」と思ったらすぐに歯医者さんで検診を受けましょう!
他にも、偏頭痛のある方やうつ症状のある方で歯に痛みがでる事もあります。

 
そういった場合は歯科治療で痛みが和らぐ事もありますが、元々の原因を治療する為にも医科を受診する事をおすすめします。

 

八重歯って治療した方がいいですか?

八重歯が目立っている方を見かけた時に「自分の八重歯も目立つのかな、、、」と思ったりしますよね。
一般的に“八重歯”と呼ばれているこの歯、歯科では“犬歯”や“糸切り歯”とも言いますが、これは乳歯から永久歯に生え変わるタイミングが悪かったり、お口が小さ過ぎて歯が収まりきらずにずれて生えることで“八重歯”の状態になってしまうのです。

 

日本では八重歯を気にされてる方はまだまだ少ないように感じますが、海外ではドラキュラのイメージと重なりあまり良くない印象を与えてしまう為、幼い頃から矯正治療をして歯並びを治す方が多いんですよ。

 

見た目の印象も大事ですが、実は八重歯をそのまま放置しない方が良い理由がいくつかあります。

 

①歯ブラシの当て方が難しい
歯の根元や、歯と歯の間に磨き残しが付きっぱなしになり虫歯や歯周病が進行しやすくなります。

 

②唇が八重歯に引っかかって閉じにくくなる為、お口の中が乾きやすくなる
唾液の潤いがないとお口の中はカピカピに乾いて細菌が増え、口臭が強くなってしまいます。

 

③唇を咬みやすい
唇が傷ついて口内炎が出来やすくなるだけでなく、何度も咬んでしまい傷ついている状態が慢性化し、そこを避けて食事することで顎がずれてしまって顎を痛めたり、まれなケースでは癌になるという報告もあるんです!

 

たった1~2本の歯でこれだけのトラブルが起きやすくなりますから、八重歯のある方はなるべくそのままにせず矯正治療を検討したり、定期的なクリーニングで虫歯・歯周病・口臭対策をしましょう。

 

「自分の八重歯はどうかな、、??」

気になる方は早めに歯医者さんに相談して下さいね!

 

お酒を飲むと虫歯になりますか?

春から新社会人になる方!又は先輩を送り出す方!
これからは送別会や歓迎会でお酒を飲む席が増えますよね。
ところで、お酒を飲むことでお口に与える影響ってあるのでしょうか?

 

まず、お酒を飲む時は長時間飲み続けることが多いですよね。
お酒には意外と糖分が多く、お口の中が酸性に傾いてしまいます。
帰宅後に歯磨きをしっかりできればいいのですが、万が一そのままバタンと寝てしまったら、、、
お口の中は酸性のまま虫歯になりやすい状態が一晩中続いてしまいます。

 

また、お酒には利尿作用がありますから、飲みすぎると身体からどんどん水分が出てしまい脱水状態となって唾液まで減ってしまうんです。
カラカラに乾いたお口の中は汚れが停滞してしまい、虫歯や歯周病が進行したり口臭のリスクも高くなります。

 

お酒が虫歯や歯周病の直接の原因にはなりませんが、飲み方でそのリスクが高くなることは忘れないでくださいね。
予防の為には、お酒を飲みながらお水もたくさん飲むようにして下さい。
あと、寝る前の歯磨きは忘れずに!!
楽しい飲み会の後は、お口の健康にも気を配って下さいね!!

 

子供と同じスプーンを使うのって良くないんですか?

生えたばかりの乳歯って、真っ白で虫歯もなくてピカピカですよね!
永久歯に生えかわるまで虫歯にしないであげたい!
そう思いますよね。

 

ところで、生まれたばかりの赤ちゃんのお口には虫歯菌がいない事、知っていますか?
ただし、歯が生えてくると虫歯菌がお口に住みつきやすくなります。
しかもその虫歯菌は、お父さんお母さんの唾液を介してお子さんのお口に入る事が多いと言われています。
その原因の一つとして、お子さんと同じスプーンやコップを使ってしまうと口移しをしていなくても虫歯菌が感染してしまう事があるんです。
そうは言っても、食器やカトラリーを完璧に分けるのは難しいですよね。

 

そういう時は、お父さんお母さんが歯医者さんに行ってみて下さい!
なぜかというと、まずはご自身の虫歯治療やクリーニングを行う事がお子さんの歯を虫歯から守る近道だからなんです。
痛みがなくても検診で虫歯が見つかる事もありますので、しっかり治療してお口の中にいる虫歯菌の量を減らしましょう。
すると、お父さんお母さんの唾液から感染するリスクが格段に減りますよ。
お子さんのピカピカの乳歯を守る為にも、まずはご自身のお口を健康な状態にしておきましょう!!

 

歯間ブラシは使い捨て?!

みなさんは歯ブラシ後に歯間ブラシやデンタルフロスを使っていますか?

最近、患者さんから「歯間ブラシは使い捨てですか?」という質問をいただくことが多いのですが、みなさんはどうしていますか?

 

歯間ブラシは一度使って捨ててしまってはちょっともったいないですよ!!

使用後によく洗って乾かしておけば、1~2週間は繰り返し使うことができるんです。

ただし、ワイヤーが曲がってしまったり毛がほつれてしまった時は、歯や歯茎を傷めたり清掃効果が下がってしまいますからすぐに交換して下さいね。

 

歯ブラシを当てるだけだと歯と歯の間はうまく磨くことができない為、虫歯や歯周病のリスクが上がってしまいます。

夕食後又は寝る前の歯磨きの時だけでも歯間ブラシやデンタルフロスを使うようにして、お家でも口腔ケアをしっかりやっていきましょう♪♪

 

歯の色、白く戻りますか?

この暑い時期、冷た~いアイスコーヒーが美味しいですよね!
ですが、、、コーヒーやお茶をよく飲んでいると歯に茶渋がつきませんか?!
茶渋ってどんなにがんばって磨いてもなかなか取れないものですよね。
また、年齢と共に歯の黄ばみが気になってきたり、、、
歯の表面についた茶渋は定期的なクリーニングで取れますが、歯の内部にまで沈着してしまった色や、歯自体の黄ばみはクリーニングしても残念ですが元の歯の白さには戻らないんです。
 
「歯の色を気にせず、思いっきり笑いたい!!」
そう思ったら“ホワイトニング”にトライしてみませんか?!
ホワイトニングとは専用の薬剤を使用して歯の色を白く明るくする治療です。
まずは、ホワイトニングの前に虫歯チェックです!
虫歯のままホワイトニングをすると薬剤の刺激で痛みが出たり、虫歯が悪化してしまうこともあるからなんです。
 
虫歯が治ったら、さぁ!“ホワイトニング”ですよ!
ホワイトニング後は歯に透明感が出て、トーンが何段階も明るくなりますよ!
芸能人のように真っ白な色になるというより、本来の自然な白さに戻りますからとってもキレイなんです。
ホワイトニングに興味がある貴方♪
茶渋かな?と思っていたら、なんと虫歯だったなんて場合もありますから、まずは検診を受けて虫歯チェックも一緒にしましょう!!

 

矯正治療はいつから始めれば良いですか?

お子さんの歯磨きをしている時、小さな乳歯が抜けて立派な永久歯が生えてくると嬉しいものですよね!
ですが、それと同時に
「将来、歯並びは大丈夫かな?」
「矯正をするならいつから始めれば良いのだろう?」
と心配になったりもしませんか?
 
そんな時は歯医者さんに行って矯正の先生と相談してみましょう♪
矯正治療は必要であれば、すぐにでも始めることができるんですよ!
 
矯正治療はお子さんの年齢や成長、目的に合わせて治療を進めていきます。
例えば、歯並びを整える治療は銀色のワイヤーを使用する方法が主流ですが、
「銀色の器具が目立ってイヤだな、、、」
という方には、歯と同じ色の白いワイヤーを使用することが出来ます。
また、顎の骨の成長を促すための治療では、歯茎と同じピンク色の装置をお口の中にはめて行います。
他には、ベロの癖を改善するトレーニングもあるんですよ。
 
お子さんの成長は本当に早いですよね!
一見キレイに歯が並んでいるように見えるお子さんでも矯正治療が必要なケースもありますから、なるべく早い段階で矯正の先生と相談をして治療のプランを立てておくことが大事ですよ♪♪

 

歯ブラシはどんなものを選んだらいいですか??

売り場にズラ~ッと並んだ歯ブラシ、様々な種類があってどれが良いか迷いますよね~
歯ブラシを選ぶチェックポイントは3つです!
“大きさ” “形” “かたさ”
 
まずは“大きさ”です。
毛がたくさん植えてある大きいヘッドのものや、小さいコンパクトサイズのものまでいろいろありますよね。
大きいヘッドの方が効率良く磨けそうなイメージですが、実はヘッドが大きすぎると歯と歯の間や、歯茎との隙間などにうまく当たらず、細かく磨くことができません。
一方、小さいヘッドの歯ブラシは当て方や動かし方をコントロールしやすい為、1本1本細かく磨けて一番奥の歯まで毛先がしっかり届くんですよ!
ヘッドは小さめコンパクトな歯ブラシを選んで下さいね!
 
次は“毛の形”です。
歯ブラシの毛の形は平らなものや山型のものがあります。
山型の歯ブラシは当て方に工夫が必要で、デコボコしている毛先が歯と歯の間にうまく当たらないと磨き残してしまいます。
一方、毛先が平らな歯ブラシなら、歯に当たる角度を一定にすることで全ての歯を均等に磨くことができます!
また、前歯なら毛先を、奥歯なら毛の側面を使い部位に適した当て方ができるんですよ!
 
最後は“毛のかたさ”です。
“やわらかめ” “ふつう” “かため”とあり、歯茎が弱っていて出血が多い方は“やわらかめ”が適しますが、歯茎が健康で目立った問題がなければ“ふつう”がオススメです!
また、“かため”な歯ブラシは力加減を間違えると歯茎を傷つけてしまいます。
“ふつう”の歯ブラシで優しく磨くことで歯茎を傷つけず、十分汚れを落とすことができるんです!
 
ここまで歯ブラシの選び方についてお話ししましたが、その時のお口の状態によってピッタリな歯ブラシは異なります!
自分に一番合う歯ブラシ選びは、ぜひ歯医者さんに相談して下さいね!

 

フロスのやり方、これであっていますか?

フロス、みなさんはいつもどうやっていますか?
「歯と歯の間に入れて歯の根元を磨いて、最後にフロスを引き抜いてるよ」
その時、もしかしたらそのまま上にピンッと引き上げていませんか?!
 
今日からはちょっと違う方法でやってみましょう!!
 
まずはフロスの選び方からです。
ロールタイプのもの、Y字型のもの、F字型のもの、いろいろありますよね。
この中からロールタイプのものを選んで下さい。
フロスは長めに切り、左右それぞれの端を中指に数回巻きつけ、人差し指と親指でフロスを持ちます。
歯と歯の間にゆっくりと入れて、歯の根元をこすって磨くところまでは、いつもと同じで大丈夫です。
   
ポイントはここからですよ!!
フロスを引き抜く時は、片方の指を完全に離して横からスッと引き抜くようにしてみて下さい!!
 
なぜ、この方法でフロスを使っていただきたいかというと、、、
多くの方は虫歯治療等で、歯と歯の間にプラスチックや金属のつめものをしているかと思います。
つめものと自分の歯の境目は一見平らに見えますが、実は経年劣化で多少の段差ができることが多いのです。
万が一、その段差にフロスが引っかかってしまうと、つめものが外れやすい方向に力が加わり浮き上がってしまう恐れがあるんです。
それをくり返しているうちに、つめものが外れてしまったり、隙間から磨き残しが入り込んで再び虫歯になってしまったり、、、
せっかくフロスを使っても、“フロスの選び方” “フロスの使い方”ひとつで治療のやり直しが必要になることもあるんですよ!!
 
治療した歯は、なるべくなら長持ちしてほしいですよね。
フロスの使い方をちょっと変えるだけでつめものの持ちが格段に良くなりますから、今日からぜひ実践してみて下さいね♪

 

フッ素は1回塗るだけでも
虫歯予防になりますか?

フッ素って聞いたことありますよね。
最近では、歯磨き粉にも入っている虫歯予防効果が期待できる成分です。
フッ素が歯に浸透すると、虫歯菌が出す酸に対して歯が強くなり、虫歯になりにくくなるんですよ!
 
特にフッ素塗布は、生えたばかりの乳歯に効果的で、歯科治療に慣れていない小さいお子さんでも出来る虫歯予防の治療です。
歯医者さんでは、市販の歯磨き粉よりもフッ素濃度の高いジェルを使用していますから、更に虫歯予防効果が期待できます!
ただし、フッ素塗布は小児ぜんそくや麻疹の予防接種とは違い、1回塗ったからもう虫歯にはならないわけではなく、毎日の歯磨きももちろんとっても大切ですし、おやつの時間や種類にも気を付ける必要があります。
また、食事や、時間の経過でフッ素のバリア効果は徐々に薄れていきますから、3ヶ月~半年に1回のペースでフッ素塗布を繰り返してバリア効果を持続させましょう!
つまり、“1回塗ったら大丈夫!!”ということではないんですね!
 
ここで一番大切なのは、“フッ素を塗っても磨き残しがある歯には虫歯が出来る!!”ということです!!
フッ素ももちろん有効ですが、定期的な虫歯チェックとクリーニングは必ず欠かさないようにして下さいね♪♪

 
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